大会長挨拶
いかわあきこ「りんごの木」©2012ikawa AKIKO

大会長 小松 知子
神奈川歯科大学 全身管理歯科学講座 障害者歯科分野 教授
第5回日本ダウン症会議・第7回日本ダウン症学会学術集会は、2025年11月15日(土)、16日(日)の2日間にわたり、神奈川歯科大学を会場として開催されます。本大会のメインテーマは「わくわくする可能性 〜共に考え、共に生きる〜」です。当事者とそのご家族、支援者が一緒になって多くの人が協働して各領域における様々な課題の解決に向けて、共に考え、新たなチャンスへの希望や期待を抱き、より良い未来を築く力の大切さについて考える参加型の大会を目指したいと思っております。
本大会は、日本ダウン症会議と日本ダウン症学会学術集会の共同開催となります。この共同開催は2年に1回となっており、本大会で5回目となります。療育、教育、福祉、医療などの各領域で積極的に活動されている方や様々な領域における第一人者の先生、さらには当事者とそのご家族が一堂に会し、お互いに学び、議論することできます。
今回の大会では特別講演、講演、シンポジウム、ポスターセッションなどの学術プログラムの他、ダウン症のある方の本人発表やパフォーマンス、口腔機能に関する参加型のプログラムも多く取り入れ、さらに2つの市民公開講座など、参加した方々がワクワクするプログラムが多数用意されています。幅広い領域でつながりを広げ、ダウン症のある人との「共に生きる社会の実現」に向けて考えていただける場になることを願っております。
近年、ダウン症の人々の生活の質を向上させるための取り組みが世界的に進められ、ダウン症の平均寿命は飛躍的に延伸しております。一方で、かつては見えていなかった成人期以降を中心とした様々な解決すべき課題がみえてきています。ダウン症の人々の生活の質のさらなる向上のため、今後も、研究、教育、医療の各分野での連携と支援が重要となります。ダウン症に関する各分野での最新の動向に触れていただければと思います。
海と山に囲まれ、歴史ある鎌倉なども隣接し、近代日本の幕開けの地でもある横須賀にぜひお越しいただき、米軍基地もあるアメリカと日本の文化が融合した横須賀の街並みや横須賀カレー、バーガーに代表されるグルメと日露戦争の旗艦三笠など、自衛隊を含めた軍艦見学などの文化なども楽しみながら、ご参加いただければと思います。
会期終了後には、一部の講演についてはオンデマンド配信が行われますが、現地会場でぜひ直接お会いできますことを楽しみにしておりますので、ダウン症のある人とそのご家族や教育、福祉、医療などに携わる多くの専門職の方、学生、一般市民など多くの人々のご参集をお待ちしております。